2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

6章

第六章 過ちと未来 時刻は午後十四時を回っている頃、氷山の氷をも割れそうな声を荒げているものがいた。そう、ストロングだ。ペンギンが居なくなってしまったことで、泣いていたのだ。「オイラの不甲斐なさで、ペンギンが何処かに行ってしまったよぉおお!…

第5章

第五章 旅立ち ペンギンが話せたことで喜ぶストロング達の元に空から現れたボギーは良い噂を持ってきた。「おい聞いてくれよ。ここにいるペンギンの親がこの子を探しているらしいぜ。」「何だって!?それはいいニュースじゃないか!」「誰から聞いたんじゃ…

空ペン4しょー

第四章 一方その頃、ボギーとペンギンは空について語っていた。空の雄大さ、偉大さ、そして空を飛んでいるものにしか分からないもの、自由があること。「悪いことだってあるけど、良いことだってあるんだ。例えば、身内に怒られたことがあっても空に飛んでさ…

空ペン 3章

第三章 あれからストロングは、餌をあげては言葉を教えてを繰り返していた。元々ストロングは、一人でいることに慣れてはいたが、話し相手が出来たことでより活発になっていた。「言葉を教えるのって難しいな‥。お腹空いたし、一緒にご飯でも取りに行こうか…

空とペンギン 2章

第二章 泣き崩れるソウタ、その横でティマが石を奇怪な表情で見ていたが、あることに気づいた。「ソウタ、お前の奥さんって、凄く怖くなかったか?取り敢えず泣くのをやめろ。何事かと寄ってきちまうだろ。」とは言うもののえずきながら涙が止まらないソウタ…

出したような出てないような

空とペンギン「ようし、ようやく私にも子どもが出来たぞ!うう‥今日も冷えるなぁ。」 妻と熱い夜を過ごし託された我が子。 愛する妻のため、父が育児を奮起する。 雄のコウテイペンギンは、足の甲に卵を乗せ父親のお腹の皮をかぶせて六十日間自分が巣となり…